タヌキラン Carex podogyna



タヌキラン
(白川村 2015.6.29)

やや高い山地の湿った斜面に生える多年草。和名は果穂をタヌキの尾に見立てたものである。根茎は剛強で株立ちとなり、葉はやわらかく幅6〜12mm、花のあとのびて長さ20〜30cmとなる。茎は高さ30〜100cm、根もとの葉は鞘状で赤味を帯びる。小穂は楕円形で3〜6個あり、細長い柄で吊り下がる。上部の1〜3個は雄小穂、下部の2〜4個は雌小穂。果胞は長さ約8mmの狭い披針形で平たく、つけ根に長さ4〜6mmの柄がつき、ふちに長軟毛が生える。りん片は短く5〜6mm柱頭は2個で早く落ちる。
花期:6〜8月、生育地:山地、分布:北海道、本州(中部地方以北)

参考文献:「山渓カラー名鑑 日本の野草」山と渓谷社
               「葉でわかる樹木」625種の検索 馬場多久男 信濃毎日新聞社