ショウジョウバカマ Heloniopsis orientalis

ショウジョウバカマ
(山県市 2001.3.31)

山野のやや湿ったところや渓流沿いに生える多年草。鮮やかな色のみごとな花をつけるのでよく目立つ。根生葉は多数つき、倒披針形で長さ7〜20cm、幅1.5〜4cmあり、冬も枯れないで残る。ときに古い葉の先端から新しい苗ができるという特性がある。春、根生葉の間から高さ10〜20cmの花茎が立つ。花茎は円筒形で葉はないが、数個のりん片葉をつける。花被片は6個あり、線状倒披針形で長さ1cmくらい。質は厚い。花の色は淡紅色から濃紅色まで変化が多く、白色のものもある。雄しべは6個あり、花糸は花被片と同長か、やや長い。花が終わると花茎はのび30〜40cmほどになる。花被片も緑色になって残る。子房は円形だが刮ハになると3つに深くくびれる。種子は線形で両端がとがり、長さ5mmほどである。和名は猩々袴で、花の色を猩々の顔の色に、下部の根生葉を袴に見立てたもの。
花期:4〜6月、生育地:山野

参考文献:「山渓カラー名鑑 日本の野草」山と渓谷社
               「葉でわかる樹木」625種の検索 馬場多久男 信濃毎日新聞社