ラショウモンカズラ Meehania urticifolia



ラショウモンカズラ
(揖斐川町 能郷谷 2016.4.30)



ラショウモンカズラ
(揖斐川町 能郷谷 2016.4.30)



ラショウモンカズラ
(揖斐川町 能郷谷 2016.4.30)


ラショウモンカズラ
(揖斐川町 能郷谷 2016.4.30)

植物の和名にはいろいろ変わった着想によって命名されたものも多いが、この植物の名前もちょっと聞いただけでは、どうしてこんな名前なのかわからない。長さ4〜5cmもある花が、京都の羅生門で渡辺綱に切り落とされた鬼女の腕に似ているということからの名前らしく、なかなかユニークな発想である。林の中などに生える多年草で、花茎は直立して20〜30cmになる。花のあと、茎の下部の方から長い走出枝がでて広がる。葉は対生し、卵心形で長さ2〜5cm、幅2〜3.5cmあり、質は薄く、ふちにはあらい鋸歯がある。下部の葉は2〜4cmの葉柄があるが、上部の葉はほとんど柄がなく、茎を抱くような形になる。花茎の上部の葉のわきに大きな紫色の唇形花をいくつかつける。花冠の下唇の幅は大きく、内側に濃い紫色の模様があり、長い白毛が生えている。雄しべ4個のうち2個が長い。萼は筒状で長さ1.3cmほどあり、先端は5浅裂し、まばらに開出毛が生える。
花期:4〜5月 生育地:山地

参考文献:「山渓カラー名鑑 日本の野草」山と渓谷社
               「葉でわかる樹木」625種の検索 馬場多久男 信濃毎日新聞社