キンポウゲ Ranunculus japonicus



キンポウゲ
(美山町 2003.4.29))

日当たりのよい山地や野原の土手、道ばたなどにごく普通に生える多年草。花が咲くと、その鮮やかな黄色の花は遠くからでもよく目立つ。根茎はきわめて短く、下に多くのひげ根をだす。茎は高さ30〜60cmになり、開出する毛が多く、上部はよく枝分かれする。根生葉は長い柄があり、やや深く掌状に3裂し、基部は心形となる。茎葉は上部のものは柄がなく、披針形で3裂する。つやのある黄色の花は径2cmほどあり、花弁は5個ある。萼片は緑色で5個あり、外側に毛が多い。花弁に包まれて多数の雄しべと雌しべがある。花のあとそう果が多数集まって、径5〜6mmの球形の集合果となる。そう果は倒卵形で長さ2.5mm、宿存する花柱はごく短く、先は曲がらない。有毒植物。花にはときに重弁になるものがあり、もとはこれをキンポウゲと呼び、普通のものをウマノアシガタと呼んでいた。和名は金鳳花で、花の色からきたものである。ウマノアシガタの名は根生葉の形からきたものだが、近くでよく見るとあまり似ていない。
花期:4〜5月、生育地:山野

参考文献:「山渓カラー名鑑 日本の野草」山と渓谷社
               「葉でわかる樹木」625種の検索 馬場多久男 信濃毎日新聞社