スジグロシロチョウ Pieris melete

翅を休めるスジグロシロチョウ
(美濃加茂市蜂屋 2002.5.25)


形 態 前翅長24〜35mm。エゾスジグロシロチョウより、たいてい大型、黒斑が発達するが、例外も多いので、慎重に判断しなければならない。ときにはエゾスジグロシロチョウと雑交して中間的な形態をもつことがある。
出現期 本州では4月上旬から羽化を始め、10月まで年2〜3回の発生。寒冷地では年1〜2回。蛹で越冬する。
生 態 飛び方は緩やか。おもに林縁、渓流沿いで見られ、やや暗い湿った環境に棲むことが多い。東京都内では、栽培植物などを食草としてモンシロチョウより増えることもある。ダイコン、アザミ類などで吸蜜し、♂は湿地で吸水する。
食 草 アブラナ科のコンロンソウ、タネツケバナ、イヌガラシ、ワサビなど。フウチョウソウ科のセイヨウフウチョウソウ(栽培種)も食べることがある。
幼 虫 体長30mm。濃い青緑色で体側に黄色斑がある。
撮影手記 自宅の「エノキ」で羽化した「ゴマダラチョウ」を越冬幼虫まで育った山に放す目的で訪れました。5月5日に見た「ヒオドシチョウ」の幼虫が蛹化していないかと探していた所、足元の草つきにとまっている「スジグロシロチョウ」を見つけ撮影しました。残念ながら「ヒオドシチョウ」には出会えませんでしたが、何故か充実した一日でした。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社