スジボソヤマキチョウ Gonepteryx aspasia

ヒメジョオンの花に吸蜜するスジボソヤマキチョウ
(岐阜県某所) 

アザミの花に吸蜜するスジボソヤマキチョウ
(岐阜県某所)


形 態 前翅長28〜40mm。ヤマキチョウより前翅端および後翅端のとがり方が大きい。後翅裏面の翅脈が細く、裏面の赤褐色斑が後翅の上から2番目の翅脈に近い位置にある。翅の縁は地色と同じ。♂は翅表が黄色で、♀は白色。
出現期 年1回の発生、6月下旬から羽化を始め、秋まで見られる。成虫で冬を越し、早春から再び活動する。5月ごろまで飛んでいる。
生 態 渓流沿い、林縁を緩やかに飛び、♂は吸水集団をつくる。ヤマキチョウと同様、葉裏に翅を閉じてとまる性質がある。アザミ類、ヒヨドリバナなどで吸蜜をする。食樹の新芽や枝に1個ずつ産卵する。
食 草 クロウメモドキ科のクロウメモドキ、クロツバラ、クロカンバなど。
幼 虫 黄緑色で体長40mm。体側の白色帯が不明瞭。
撮影手記 ヤマキチョウの撮影で当地を訪れた。ヤマキチョウの実物を見たことがなく、スジボソヤマキチョウとの違いは前・後翅端のとがり方と、翅の厚みだと図鑑で調べ目を凝らし確認しながら撮影した。結果、全てスジボソヤマキチョウであったが、来年は食樹のクロツバラを調査し無事にヤマキチョウの撮影を成功させたいと思う。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社