オオイチモンジ Limenitis populi |
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![]() オオイチモンジ♀ (2013年7月12日 北海道・丸瀬布町) |
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![]() ドロノキに産卵するオオイチモンジ♀(1) |
![]() ドロノキに産卵するオオイチモンジ♀(2) |
![]() ドロノキに産卵するオオイチモンジ♀(3) |
![]() 後翅の白帯が鮮やかなオオイチモンジ♀ |
![]() オオイチモンジの幼虫 |
![]() オオイチモンジの幼虫 |
形 態 | 前翅長34〜48mm。日本のイチモンジチョウ属では、もっとも大型。翅表は地色が黒褐色のビロード模様。後翅の亜外縁に橙色斑がならび、外縁は青白色をおびる。裏面は茶褐色、外縁から内縁にかけて青白色になる。♀は♂より大型、前翅表の白色斑が大きく、後翅の白帯が幅広い。 |
出現期 | 年1回の発生。♂は6月下旬から羽化を初め、7月が最盛期。♀は♂より1週間ほど遅れて羽化、8月まで見られる。3齢幼虫で越冬する。 |
生 態 | 亜高山帯の渓谷、樹林の周辺に棲む。北海道では低山地にも見られる。河原や林間を雄大に滑空し、♂は湿地でよく吸水する。飛び方は力強く、人間が近づくとさっと逃げる。獣糞で吸汁したり、ヤナギ類の樹液を吸う。訪花性はほとんどないが、シシウドなどで吸蜜することがある。♀はあまり活発に飛び回らず、たいてい食樹の周辺を飛ぶ。 |
食 草 | ヤナギ科のドロノキ、ヤマナラシ。北海道ではこれらのほかに、植栽されたポプラ類も食べる。 |
幼 虫 | 体長40〜50mm。1〜3齢幼虫は、食樹の中脈を食べ残し、その先に糞をつけて、塔をつくる。さらに、葉先の裏面に、短冊状の細かい葉片を吐糸でつるす。幼虫は中脈上に静止する。体色は黒褐色、背面に白帯をもつ。越冬のときには、円筒型の越冬巣をつくる。4齢までは褐色、終齢(5齢)は最初褐色、やがて緑色に変わる。中胸部にある1対の突起が長い。 |
撮影手記 | 上から2枚目: ホテルに宿泊し2日間をかけ林道の途中にある大きな産卵木の下で400mmの望遠レンズを構え撮影チャンスを待った。撮影に10年以上も掛かったが漸くオオイチモンジの♀蝶の撮影を終える事ができた。 だが、無事に岐阜県内で撮影できたものの鮮明な写真ではないため、その後も撮影チャンスを狙ったが長野県が採取禁止になり、オオイチ狙いの採取者が増えた事、大々的な砂防堤工事が行われた事からドロノキも減ってしまいチャンスを掴む事が出来なくなった。 |