オオヒカゲ Ninguta schrenckii



クヌギの樹液を吸蜜するオオヒカゲ
(岐阜県某所)



クワガタと一緒に樹液を吸蜜するオオヒカゲ
(岐阜県某所)


形 態 前翅長35〜45mm。大型で、翅表は黒褐色、後翅に黒斑、裏面には眼状紋がある。♂の後翅内縁には、銀白色の性標をもつ。♀は♂より大きく、地色が淡い。
出現期 年1回の発生。6月中旬から羽化、7月〜8月に見られる。2〜3齢幼虫で越冬する。
生 態 夕方、ふわふわとゆるやかに林縁を飛ぶ。疎林を含む湿地に棲み、クヌギ、ミズナラの樹液を吸う。訪花性はなく、獣糞や腐果に集まる。
食 草 カヤツリグサ科のカサズゲ、テキリスゲなど。
幼 虫 体長60mm。緑色で、黄白色の縦条がある。
 撮影手記 先日、キマダラモドキを見つけたクヌギの樹液に来ていないものかと探したが、先日とは違い甘酸っぱい匂いがせず、樹液も出ていない様子。他に樹液の出ている木はないものかと探した所、匂いは強くないが甘酸っぱい匂いがするクヌギを見つけた。クヌギの根もとには洞があり、そこから出る樹液に運よく数頭のオオヒカゲが集まってきており、樹液に夢中になっているオオヒカゲを無事に撮影することができた。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社