ムモンアカシジミ Shirozua jonasi

ムモンアカシジミ
(郡上市 2016.7.29)


 
ムモンアカシジミ
(郡上市 2016.7.29)


形 態 前翅長17〜23mm。裏面は赤褐色。褐色の縦縞が前・後翅にある。翅表は橙色。♂は外縁の黒帯を欠くか小さく、♀は翅頂から外縁にかけて黒帯をもつ。
出現期 年1回の発生。7月中〜下旬より羽化を始め、8月に多い。卵(卵内初齢幼虫)で越冬する。
生 態 クヌギやミズナラの林に棲む。日中、葉表で日光浴をしたり、ヒメジョオンなどで吸密する。♂は夕方から樹上をちらちらと飛び回り、日没後まで活動する。
食 餌 植物とアブラムシなどを食べる半肉食性。若〜中齢はアブラムシ、カイガラムシを食べ、ブナ科植物なども食べる。終齢(4齢)幼虫はほとんどが肉食性。クサアリモドキなどのアリ類が幼虫に群がる。
 幼 虫  体長20mm。うす紫色をおび、背面の隆起と体側のふちどりが黄褐色。
撮影手記 日頃からお世話になっている美濃加茂の方にムモンアカシジミ、オナガシジミ、ウラミスジシジミのポイントを案内頂いた。何か所か教えて頂き、下草の生えているポイントで近くの木々を長竿で叩き降りてくるのを狙った。木を叩いているときは気がつかなかったが偶然にも近くのクヌギの若木の葉の上にムモンアカを見つけ何枚か写真を撮影した。その後、同じように木を叩いて再度、下草に降りてくるのを待ったが撮影のチャンスはこの1度だけであった。オナガシジミは個体を確認できたが、高い位置を飛び撮影のチャンスを得ることができなかった。ウラミスジシジミは個体を見つけることすらできなかった。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社