クモマツマキチョウ Anthocharis cardamines

クモマツマキチョウ♂
(岐阜県某所)

オレンジの翅が美しい♂
(岐阜県某所)

金箔を散りばめたような翅裏
(岐阜県某所)

クモマツマキチョウの棲息する谷
(岐阜県某所)

クモマツマキチョウの終齢幼虫
(岐阜県某所)


形 態 前翅長18〜23mm。後翅裏面に黄緑色の唐草もようがある。♂は前翅端が鮮やかな橙色、♀は白色。♂の中室端の黒点は、北アルプスや戸隠産が円型、それ以外は半円型(または”くの字型”)になることが多い。
出現期 低地では4月下旬から羽化、亜高山帯では6〜7月にも見られる。蛹で越冬する。
生 態 渓流沿い、河原周辺の草地、荒地に棲む。♂は渓流や林道に沿って蝶道をつくり、ツマキチョウよりはいくぶん速く飛ぶ。♀は食草の花軸などに卵を産む。
食 草 アブラナ科のイワハタザオ、ミヤマハタザオ、ヤマガラシなど。花や果実を食べる。
幼 虫 体長30mm。地色は緑色、ツマキチョウよりやや大きい。
撮影手記 生体写真を撮るチャンスに恵まれず、やむを得ずイワハタザオに産みつけられた卵を見つけたので、採卵を行い飼育しました。亜高山帯に棲む蝶の初めての飼育でしたが、なんとか、成虫まで飼育することができました。クモマツマキチョウは前翅のオレンジと柔らかい白の上品な色彩を持った蝶でとても感動しました。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社