ジャノメタテハモドキ Precis lemonias

羽化したばかりジャノメタテハモドキ
(ベトナム 2005.6.15)

ジャノメタテハモドキの翅裏
(ベトナム 2005.6.15)

ジャノメタテハモドキの幼虫
(ベトナム 2005.5.29)


形 態 前翅長30〜36mm。翅表の前翅端と後翅の前縁に白色斑があり、後翅の裏面にL字紋がある。
出現期 台湾では周年何回かの世代を重ねていると推定される。ルソン島では乾季の終わりから雨季の始まりのころは少なくなるほかは、やや普通に見られる。台湾では季節型がある。
生 態 林縁やその付近の耕作地、人家周辺などを好み、ルソン島ではイワサキタテハモドキと混生するように見える。しかし、林縁部では本種のほうが個体数が少なく、どちらかというとやや明るい環境が本種のおもな生活の場である。
食 草 台湾ではキツネノマゴ科のウロコマリ(南西諸島にも分布している)。中齢期以降の幼虫にクマツヅラ科のイワダレソウを与えて飼育し、羽化にいたった例がある。ホンコンではウロコマリと同種のL.incurva、中国南部ではキツネノマゴ科のRuellia repensが記録されている。ルソン島の自然状態の食草は不明であるが、キツネノマゴ科のBlechum pyramidatumで順調に採卵・飼育できる。
幼 虫 体長45mm。頭部に短い1対の突起がある。地色は黒褐色、背面は黄色。たくさんの棘をもつ。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社