イシガケチョウ Cyrestis thyodamas

アジサイにとまるイシガケチョウ
(和歌山県 2004.6.19)

 
葉裏にとまるイシガケチョウ
(沖縄県 2016.11.24)


形 態 前翅長26〜36mm。前翅がとがり、後翅に尾状突起をもつ特異な翅型をしている。地色は白色、褐色の細かい筋が入り乱れる。♀には地色が白色のものと、黄色をおびるものがある。
出現期 本州では年3〜4回の発生。成虫で越冬、5月ごろから第1回目の成虫が羽化する。八重山諸島では周年発生を繰り返す。
生 態 渓流沿いの樹林、林縁に棲む。湿地で吸水したり、獣糞・腐果で吸汁する。ダイコン、アカメガシワなどで吸蜜する。あまりはばたかず、林間を滑空する。驚かせると、葉裏に翅を開いてとまる。
食 草 クワ科のイヌビワ、カジュマル、イチジクなど。
幼 虫 体長45mm。頭部に1対の長い突起がある。地色は緑色で、胴部と尾端にも黒色の突起をもつ。
撮影手記 和歌山県の方からイシガケチョウの幼虫を頂き飼育したものを撮影しました。初めての飼育でしたので、無事に羽化したのは、この写真の1頭のみでした。また、飼育できる機会に恵まれたら撮影をし直そうと考えています。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社