イチモンジチョウ Limenitis camilla

 

吸水するイチモンジチョウ
(高山市 2009.7. 5)

翅を休めるイチモンジチョウ
(揖斐郡久瀬村 2002.8.16)



形 態 前翅長24〜36mm。翅表は黒褐色の地色、前・後翅にかけて、1本の太い白帯がある。裏面は茶褐色。アサマイチモンジに似るが、前翅表の中室にある白斑が不明瞭。前翅の白色帯の中間にある白色斑が外側にずれない。♀は♂よりやや大きく、白色帯が太い。
出現期 暖地では5〜10月にかけて、年3〜4回の発生、寒冷地では年1〜2回になる。3齢幼虫で越冬。
生 態 雑木林の林縁、林内に棲む。亜高山帯まで見られる。飛び方は素早く、アサマイチモンジよりも活発。地上で吸水したり、獣糞で吸汁する。シシウド、ミズキの花で吸蜜することも多い。
食 草 スイカズラ科のスイカズラ、キンギンボク、タニウツギなど。
幼 虫 体長30mm。頭部は黒褐色、胴部は緑色。各節に1対ずつ突起をもち、前半部の3対の突起が長い。
撮影手記 東海自然歩道沿いの日当たりの良い場所に翅を休めにとまったところを撮影しました。今年はこの蝶を見かけるチャンスが何度もあり、気に入った写真を撮影することができました。しかし、さすがに自然歩道だけあって、コナラやミズナラ、クヌギなどが多数自生しており、自然を満喫しながら撮影ができました。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社