イチモンジセセリ

イチモンジセセリ　Parnara guttata

イチモンジセセリ
（白川村　２０１５．７．１２）

形　態	前翅長１５～２１ｍｍ。裏面は黄褐色、後翅にある４つの白斑が、直線上に並ぶのが特徴。♀は♂より翅型が横に長く、腹部が大きい。８月以降に羽化する、いわゆる秋型は大型で、地色が暗くなる。
出現期	本州の暖地では、５～６月に第１世代が少数羽化。７月に第２回目、８～９月に移動個体を生じる３回目が現れる。９～１０月には一部４回目以降が出現する。中齢（おもに３～４齢）幼虫で越冬する。
生　態	イネの害虫として有名である。水田の周辺だけでなく、市街地から山地まで分布が広い。アザミ類、ケイトウ、キク類、ハギ類など多くの花で吸蜜する。地上で吸水したり、腐果・獣糞で吸汁する。
食　草	イネ科のイネ、チガヤ、ススキほか。タケ科、カヤツリグサ科も食べる。
幼　虫	卵は灰褐色のまんじゅう型、直径１ｍｍ。終齢幼虫は４０ｍｍ、頭部は褐色、黒褐色の斑紋がある。胴部は淡緑色、終齢幼虫は５齢、もしくは７～８齢に達することがある。葉を巻いたり、数枚の葉を吐糸でつづって巣をつくる。この巣からイネツトムシとも呼ばれる。蛹の頭部は大きく、帯蛹。巣の中で蛹化、黒褐色の円筒型をしている。体長２５ｍｍ。
撮影手記	三方岩岳を登る目的で白川村を訪れ、白山白川郷ホワイトロードの入り口でゲートが開くまでゲート周辺を散策していた所、紫陽花に来ていた本種を見つけ撮影しました。

参考文献：　検索入門　チョウ①　渡辺康之著 HOIKUSHA 保育社