ヒョウモンモドキ Melitaea scotosia

ヒョウモンモドキ
(広島県 2016.6.3)


形 態 前翅長22〜34mm。大きさには変異があり、低地のものは大型。山地では小さい。後翅裏面は黄白色。ウスイロヒョウモンモドキやコヒョウモンモドキより大きく、裏面の地色は明るい。♀の翅表の地色は、♂とあまり変わらないものと、黄色をおびるものがある。
出現期 年1回、6月上旬より現れ、山地では7〜8月にも見られる。越冬はおもに5齢幼虫。
生 態 湿原との結びつきが強く、林内草地や休耕田などにも棲む。湿原からあまり離れず、アザミ類、ヒメジョオン、オカトラノオで吸密する。湿地で吸水することもある。食草の葉裏に百個以上の卵塊をつくる。
食 草 キク科のタムラソウ、キセルアザミ、ノハラアザミなど。
幼 虫 体長30mm。黒褐色で、突起は黄褐色。中齢までは集団性があり、次第に分散する。終齢は8〜9齢になるとされる。
撮影者 県内では絶滅してしまいましたが、飛騨に棲息する蝶の生態写真を中心に活動をされている鈴木俊文氏より提供頂きましたので掲載させて頂きました。
なお、岐阜県公式ホームページで紹介されている県内の蝶の写真は多くが鈴木さんの撮影によるものです。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社