ヒオドシチョウ Nymphalis xsanthomelas

石に染みこんだ雨水を吸水するヒオドシチョウ
(吉城郡上宝村 2006.7.22)



形 態 前翅長32〜42mm。翅表は橙赤色、外縁に青色のふちどりがある。裏面は基半部が黒褐色、その外側は茶褐色。♀は♂よりやや大きい。
出現期 年1回の発生。5月下旬から7月にかけて羽化するが、低地ではすぐに姿を消し、山地や高山帯で少数見られるにすぎない。成虫で越冬する。
生 態 市街地にも見られ、おもに雑木林、樹林周辺に棲む。クヌギ、ヤナギの樹液を吸い、湿地で吸水する。獣糞で吸汁することもある。越冬後はサクラ類、タンポポ類で吸蜜する。敏速に飛び、移動性がある。
食 草 ニレ科のエノキ、ハルニレ。ヤナギ科のエゾヤナギ、シダレヤナギなど。
幼 虫 体長50mm。黒色で、背面は黄白色。棘がある。
撮影手記 ゼフの撮影のため、上宝村を訪れました。肝心の目的のゼフの写真は撮影出来ませんでしたが、今年は羽化したばかりの新鮮なヒオドシチョウが多数飛翔していたので撮影しました。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社