ギンボシヒョウモン Speyeria aglaja

ヒヨドリバナに吸蜜するギンボシヒョウモン
(高山市 2012.7.27)


形 態 前翅長28〜34mm。ウラギンヒョウモンに似るが、後翅裏面の基部にある3つの銀白紋のうち、真中にある紋がほかのものより小さいか、またはほとんど消失する。外縁に沿う銀白紋の内側には、褐色紋がない。♂は前翅表に、3本の発香鱗条をもつ。♀は♂より翅型が丸みをおび、やや大型。
出現期 年1回、6月中旬頃から羽化を始め、9月まで見られる。卵(卵内初齢幼虫)で越冬する。
生 態 草原、渓流沿い、林縁の草地などに棲む。本州では亜高山帯の草原、林道沿いに多く見られる。アザミ類やクガイソウなどで吸蜜したり、地上で吸水する。
食 草 スミレ科のタチツボスミレなど。タデ科のクリンユキフデも食べることがある。
幼 虫 体長40mm。地色は黒色、胴部に棘をもつ。気門の下に紅色斑があり、他種と区別できる。
撮影手記 下山途中の林道のヒヨドリバナに止まるギンボシを見つけ撮影しました。ヒョウモン蝶も良く観察しないと同定することが難しい種のように感じます。はじめはコヒョウモン?と思いましたが翅裏で同定できました。この他、この日はミヤマカラスアゲハ、サカハチチョウ、クジャクチョウなどを観察しました。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社