アサマシジミ Lycaeides subsolanus

 

翅を休めるアサマシジミ
(岐阜県某所)
 

翅を休めるアサマシジミ
(岐阜県某所)
 

翅を休めるアサマシジミ
(岐阜県某所)
 

翅を休めるアサマシジミ
(岐阜県某所)


形 態 前翅長14〜20mm。変異があり、いろいろな和名がついている。大きさもばらつきが見られ、北海道や山地のものは小型。裏面の地色は灰白色、♀は褐色をおびる前翅の5つめの黒点は横に長い。後翅の一番内側に黒点がある。♂の翅表は、青みの強い青白色。寒冷地、高地のものは翅脈が黒い。
♀は褐色。
分 布  北海道(東部、西部)、本州(関東地方北部、中部地方)。分布は限られ、西限は石川県加賀白山山麓。
出現期 年1回の発生。
6月下旬から羽化を初め、7〜8月に見られる。卵(卵内初齢幼虫)で越冬する。
生 態 草原、湿原、河原、露岩地、荒れ地などに棲む。ヒメシジミと混棲することが多い。ゆるやかに草の上を飛び、クガイソウ、ナンテンハギ、アザミ類などで吸蜜する。♂は地上で吸水する。
食 草 マメ科のナンテンハギ、エビラフジ、タイツリオウギ、イワオウギなど。
幼 虫 体長15mm。緑色で、背線は濃色。アリが集まる。
撮影手記 岐阜県では絶滅危惧U類にされているアサマシジミの撮影に挑戦しました。
前翅裏面の黒点が流れている異常型で後翅の一番内側の黒点もないため、日頃からお世話になっているT様、S様やそのお知り合いの有識者の方に識別頂きました。その結果、緑毛の長さや裏の地色からアサマシジミであろうと同定いただきましたので、掲載させて頂きました。明らかにアサマである特徴を持った個体を撮影できるように再挑戦したいと思います。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社