アサギマダラ Parantica sita

ヤマハハコに吸蜜に来たアサギマダラ
(大野郡朝日村 2001.9.17)


形 態 前翅長43〜65mm。前翅の地色が黒褐色、後翅が赤褐色(ぶどう色)、半透明の水色(あさぎ色)の斑紋をもつ。胴体は黒褐色。♂は後翅内縁付近に、黒褐色の性標をもつ。
出現期 本州中部の暖地では、4〜5月に第1回目の成虫が見られ、6〜10月にかけて、1〜2回世代を交代する。一部は移動個体となり、北上するとみられる。気温が低下すると、南の暖かい地方に飛んで行くと思われる。おもに幼虫と蛹で越冬する。八重山諸島では周年成虫がいる。
生 態 成虫は市街地や高山帯にも姿を見せる。発生地は樹林のあるところが多い。ゆるやかに飛び、ほとんど、はばたかず、風に乗って高く舞い上がる。ヒヨドリバナやアザミ類などで吸蜜、地上で吸水することもある。
食 草 ガガイモ科のキギョラン、サクララン、ツルモウリンカなど。
幼 虫 卵は白色の砲弾型で、高さ1.8mm。若齢幼虫は食草に丸い穴をあけて食べる。終齢(5齢)幼虫は、体長40mm。体の前・後部に各1対の長い肉質突起をもつ。黄色、水色、白色の鮮やかな斑点模様がある。蛹は垂蛹、細長いだるま型。体長23mm、光沢のある緑色。
撮影手記 継子岳沿いの林道(R435:朝日高根線)にアサギマダラが4〜5頭飛んでいるのを見かけ、ヤマハハコに止まったところを撮影しました。渡り蝶とは思えないほど、綺麗な個体で飛び方がとても優雅な蝶でした。
参考文献: 検索入門 チョウ@ 渡辺康之 著 HOIKUSHA 保育社